皮膚感覚で生きてきた
昭和二十年八月十五日を境に、世の中はすべて一変した。昨日までの鬼畜米英が人類の味方。アメリカこそが平和の代表、日本人はすんなりこれを受け入れた。ぼくの暮らしも一変、文字通り着の身着のまま、食うや食わずの明け暮れ、想像すらしなかった貧しい日々となった。焼跡をうろつきながら、わが身に降りかかる運命を、せいぜい冷ややかに眺めるしかなかった。つまり世の中は一瞬でひっくり返るという事実を知ったのだ。以後、この焼跡の上の経験が、ぼくの拠り所となって、ぼくを形づくった。
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