1950年代に考えたこと
一、プルトニウム利用計画が原子力の本質だった
天然ウランの中には、核分裂をしてエネルギーを取り出すことのできるウラン235は、0.7%しか含まれていない。現在の原子炉(軽水炉)では、このウラン235を燃料(核分裂させること)にしており、このままでは石油より早く枯渇する(約40年)。
しかし、原子炉の中でウラン235を燃やす時に発生する中性子を、ウランの中に99.3%存在するウラン238に衝突させることで、プルトニウム239に転換することができる。このプルトニウムは核分裂性であるため、これを新たな燃料とする原子炉を作ることが可能である。
もし天然ウランの中に含まれるウラン238を、すべてプルトニウムに転換することができれば、ウラン資源の枯渇は、最大百倍、現実的に考えても50倍程度に延ばすことが可能となる(電力会社は60倍と主張してきた)。仮に40年の50倍として、これにより2000年の未来に渡ってエネルギー問題は解決したと、1950年代に多くの人が考えた。
核先進国(核武装国)は、プルトニウムの商業利用のための技術開発に取り組んだ。日本は約20年遅れてこれに追随した。ウラン技術の本質は、プルトニウムの利用技術にあったことは明白である。
広瀬隆×藤田祐幸 司会きくちゆみ/崩壊した「原子力安全神話」-東海ウラン臨界事故は最後の警告だ!『原子力の時代は終わった』雲母書房1999年
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