成功する選手
18人の1年生の中でも、マエケンはひときわ目立つ存在だった。語るのはマエケンを3年間指導した同校の前監督・藤原弘介。
「今でもそうですが腕の振りがムチのようにしなって反動で背中に当たりそうなくらい柔らかかった。球速は中2の秋に初めて見た時はそほどでもなかったんですが、高校入学時はもう130km/h台後半だった。線が細いので体力面で課題があると思っていたら、ランニングのメニューも先輩に負けずにこなしていた。PLの練習は決して楽ではないので普通の1年生はついていけません。しかし彼は最初からついてきた」(中略)
当時、広島の打撃コーチをしていた小早川毅彦もPL学園の出身だ。
「こいつはしっかりしているなぁ・・・・・・」
それが後輩に抱いた第一印象だ。
「カープの一軍の寮は三篠にあるんですが老朽化していて誰も風呂に入らない。皆、シャワーで済ませる。ところが彼だけは練習後も試合後も湯船にしっかりつかり、疲れをとっていた。おそらく彼は体のメンテナンスのことを考えてそうしていたと思うんです。成功するのはこういう選手です」
二宮清純/広島のエース、マエケンこと前田健太「一番になるために生まれてきた男」『週刊現代2010.9.4』
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