一番変わったのは持久力
広澤 よく、いまの若い選手は精神的にも肉体的にも弱くなったと言われるけど、一番変わったのは持久力だと思いますね。疲労回復力が全然違う。それは筋肉が大きくなったということとは関係なくて、いまの子たちは本当に遅いし、弱い。痛いというときの尺度が全然違う。昔は痛いと言えば本当に痛かったけど、いまはね。
権藤 オレたちの時代は監督といえば三原、水原、鶴岡、川上といった人たちで、みんな戦争帰りなんですよ。文字通り命を懸けてくぐり抜けてきた。
広澤 ボクはよく、若い子に座右の銘を書かせてみるんです。そのなかでよく「野球に命を懸ける」と書く子がいるけど、命までは懸けられない(笑)
だいたい自分にないものを座右の銘にするものなんです。最近は「強気に」とか、「前向きに」が多い。昔の人は「平常心」と書いた。そのくらい血の気が多くて、放っておくとカッとなってしまうから、自戒していたんでしょう。
いまの人は、「最後まで諦めない」とかね。それを見ると、ああこの人は、最後に諦めるんだなと思う。
権藤博×広澤克実/プロ野球人を育てる面白さと難しさ『週刊現代2010.8.21・28』
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