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2010.08.12

想念とは物質

1年ほど前、やつれきった32歳の女性が、腰痛と骨盤のあたりの重苦しさを訴えてきた。子どものころにひどく傷つくような経験はなかったかどうか、たずねてみた。患者はためらいながらも、8歳のときに遭遇した不幸な性暴力の話をはじめた。

 からだをしらべると、生命力が骨盤のあたりでブロックされ、下肢のほうに流れていないことがわかった。骨盤のあたりは、陵辱の記憶で石のようになっていた。骨盤への手技は二か月ほどかかったが、症状は改善された。痛みはごく軽くなり、ふたたび前途に光が見えはじめていた。

 ところが、もうこれでだいじょうぶだと思った矢先、家族のひとりが急死した。葬儀で故人ーその女性を陵辱した男であるーの遺骸に目をやった瞬間、ゆりもどしがきた。その日の晩、自宅へ帰る途中に、以前の症状が残らず再発しはじめた。想念のパターンー記憶、怒りの感情ーが、まだ神経系の内部に固着していたのだ。
 翌週、その女性はわたしに助けをもとめてきた。さらに手技をほどこし、ようやくからだからブロックをとり除くことができた。こんどは、きっと再発せずにすむだろう。

 われわれはだれしも、想念という衣装をまとっている。さして、われわれのエネルギーの特質は、こころに思い浮かべる想念のパターンによって形成される。想念とはまさに、物質なのである。


ロバート・C・フルフォード&ジーン/ストーン『いのちの輝き フルフォード博士が語る自然治癒力』翔泳社1997年

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