スイングの軌道
この国にメジャーリーグブームが到来するのは野茂英雄が海を渡った1995年だが、伊良部はそれよりもずっと前からメジャーリーグに目を向けていたのだ。
それゆえ、彼のメジャーリーグ解説は他とは一味違う。
「日本のバッターとアメリカのバッターとではスイングの軌道が全然違う」
以前、そう語ったことがある。いったい、どこがどう違うのか。
「アメリカのバッターは右バッターなら右手、左バッターなら左手のほうが圧倒的に強い。要するに遅れ気味の体勢からでも、そのまま押し込むようにして持っていけるのが、こちら(アメリカ)の強打者なんです。
彼らはただでさえパワーがある上にスイングも速い。詰まろうが振り遅れようがお構いなし。それを封じるにはボールを両サイドに散らし、常に低めを突き、徹底してコントロールミスをなくす。それが最も有効でしょう」
二宮清純/伊良部秀輝「栄光と挫折のルール」54『本2009・11』講談社
| 固定リンク
「手」カテゴリの記事
- 予期せぬポイント(2011.10.14)
- 戦地での怪我(2011.08.16)
- 死体の感触(2011.02.20)
- ちちから千代千代(2011.01.12)
- 高級装身具としての腕(2010.05.15)













コメント