緩くなる交戦規則
後にその司令官は、路上にいるすべての者を敵の戦闘員とみなせと命じました。
私たちがある町角を曲がったとき丸腰のイラク人男性が戸口から出て来たある午後のことを、その一例として挙げることができます。私の目の前にいた海兵隊員がライフルを構え、丸腰のその男に狙いをつけました。何らかの心理的な理由からだと思いますが、私の脳は銃撃の瞬間を記憶から遮断しています。なぜなら、次に覚えているのは、男が出て来た部屋を捜索するために男の死体を跨いだことですから。そこは倉庫で、アラブ風のチーズスナックが山積みになっていました。そのあたりに武器など一つもなかった、私たちが持っていた武器以外には。
反戦イラク帰還兵の会『冬の兵士』岩波書店2009年
| 固定リンク
|





コメント