犯罪の法則
最近の事件の報道に接しながら、いくつかの法則をみつけた。
法則1 犯罪は模倣される。秋葉原の無差別殺人は、土浦の無差別殺人の模倣である。八王子の無差別殺人は、秋葉原の事件の模倣である。(中略)
法則2 通り魔事件を模倣するのは、死にたいと思っているものが多い。自殺念慮が殺人を招き寄せる。(中略)
法則3 犯罪者が模倣する情報源になっているのは、テレビ・新聞・スポーツ新聞・週刊誌などのマスコミである。マスコミは、このような犯罪を起こさせないようにするために報道していると主張するが、実際は、報道すれば報道するほど、模倣犯罪が生まれる。(中略)
法則4 大事件が起きて、マスコミがマイクを向け、意見をいわせようとするとき、本能的に賢くない人を選んでいる。馬鹿を選ぶ、といいたいところだが、馬鹿は禁語であるので避け、そのためにちょっと回りくどい表現になった。(中略)
法則5 本人の言い分と周囲の言い分とは食い違う。犯人は親に相談しようと思ったが、話を聞いてくれなかった、といい(本人が逮捕されているので、直接本人から聞いた話ではない。警察が聞きだした本人の言い分ということになる)、マスコミに聞かれた親はいう。(中略)
この食い違いは、本当にそうである場合もあるが、だが、本人の供述が警察の犯罪像にそったものであるのか、わからない。
なだいなだ/いくつかの法則『ちくま2008・9』筑摩書房
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