葬儀の形
死に臨んだ者のケアもできず、残された家族のケアもできず、人格も品格も仏の慈悲も何も感じられないような僧侶の場合、その将来に希望を持てというほうが難しいだろう。本当に納得できる葬儀を求めて、葬儀の形が大きく変化する可能性は十分あるのだ。
葬儀業者はこうささやくかもしれない。「お坊さんを三人呼ぶと四五万円かかります。でも、読経をテープにすれば三万円です。そのかわり、故人の人となりと生涯を会葬の方にも分かっていただき、遺族の方々のお気持ちにもケアが行き届く、専門の教育を受けた葬儀コーディネーターを一〇万円でご用意できます。そちらのほうが皆さんもむしろ敬虔な気持ちになり、ご遺族も会葬者もご葬儀に対する満足度が高いと、このごろは評判なんですよ」。
上田紀行『がんばれ仏教!』NHKBooks2004年
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