A10神経群
ものをみると自然に心が生まれます。
目から情報が入ると脳の後方にある視覚中枢で認識します。この情報はすぐに短期記憶中枢と危険性を判断する扁桃核にもたらされ、その情報を認識すると同時に、その情報に対応するために脳の前にある前頭葉に情報が伝達されます。この海馬回・扁桃核から前頭葉に情報が伝達されるときに、視床下部(意欲、集中力)、側座核(好き)、尾状核(感情)、前頭連合野(考える)を含むA10神経群を情報が通るので、ここで心が発生するのです。よく見ると、これらは記憶に大切なものばかりで、A10神経群は記憶を高める脳機能も受け持っているのです。したがって頭を良くするためには好きになって、良く考え、集中力を高めて感動する心を鍛える事が大切になります。
A10神経群は、主に性格を明るくするドーパミンによって機能しているので、性格が明るい人はこの神経群を使い易いのです。重要な点は、A10神経群は、これらの心や記憶とも関連しながら、身体や手足の微妙な動きを司るドーパミン運動神経群とも連動していることです。つまり、A10神経群は文武両道を産み出す勝負脳の神経群とも言い換えることができます。心・技・体の運動神経を発揮する仕組みと関連しているのです。ちなみにA10神経群の海馬回と扁桃核が壊れると植物症になり、ドーパミン運動神経群が壊れると体が硬く細い手作業ができないパーキンソン病になります。
林成之(日本大学大学院総合科学研究科教授)/第四の知能「勝負脳」の鍛え方『月刊現代2007・1』
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