新島襄のヤクザ性
それから物事の筋を重んじるという右翼的な伝統もあるんです。その原因となるところは、わが同志社の創始者である新島襄の非常に不思議なキャラクターがあると思うんです。
日本で一番最初に学生がストライキを起こしたのは同志社大学なんです。とくに神学部の連中が中心となって起こしたんですが、新島襄はその学生たちを退学にしなかった。その代わり、杖を持ってきて思いっきり自分の左手を叩くんですよ。それも普通の叩き方じゃなくて本気で叩いた。骨が折れて肉が飛び散るわけですよ。それで新島襄という人は左手が生涯不自由になったんです。
要するに、ストライキっていうのは秩序に対する反発であるが、学生たちにも言い分がある。しかし秩序を壊したことについては誰かを罰しないといけない。それは教育者としての俺の責任だということで、そういう責任のとり方をしたんです。これは右翼の親分につながるメンタリティーで、神学部の学生たちは新島襄のヤクザ性に惚れ込んでいるんです。
佐藤優『国家の自縛』産経新聞社2005年
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