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2005.07.08

歯周病

成人がかかると思われていた歯周病。ところが、最近は低年齢化が進み、5歳から14歳で38%、25歳以降では、80%以上に歯周病の所見が見られるという。

「歯周病菌が、難病のバージャー病と関わっていることが世界で初めて明らかになりました」と語るのは、東京医科歯科大学大学院の岩井武尚教授(血管外科)である。

「バージャー病は30代や40代の喫煙男性に多く、手足の末梢血管が詰まり、悪化すると壊死を起こして足趾や膝下を切断します。ニコチンが血管を収縮させることから、タバコが原因だといわれていました」

 が、バージャー病患者の患部の血管を調べたところ、歯周病菌を発見。

「タバコを吸うと、歯が汚れて歯周病になりやすくなります。歯周病になると、リンパ管を通って歯周病菌が血中に出てきますが、この菌は、血液にある食細胞といわれる単球に働きかけるのです。単球が持つ接着因子を刺激して血管内細胞に付着させ、血栓をつくってしまう。また、歯周病菌が血管に貼り付いて血栓を起こすこともあります」

 このバージャー病、日本には1万人の患者がいるというが、歯周病菌の怖さはこれだけではない。

「歯周病で歯茎に炎症が起きると、サイトカインという情報伝達を行うタンパク質が血中に増加します」

 というのは、北海道医療大学の古市保志歯学部教授。

「ところが妊婦が分娩する時も、血中のサイトカイン濃度が上昇。これが合図となって子宮筋を収縮して出産となるのです。妊婦が歯周病の場合、妊娠37週前にサイトカインが増え、早産になってしまう場合があります。さらに、サイトカインはインシュリンの機能を弱くしますから、糖尿病の原因にもなります。また、サイトカインが骨密度を落として骨粗しょう症を起こす可能性も出てきました」

TEMPO『週刊新潮2005.7.14』

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