心臓疾患による突然死が多い時間帯
『最高にうまくいくのは何時と何時?』(幻冬舎)という本を書いたマイケル・スモレンスキーさんは、時差ボケを専門としている研究者です。
彼によると、心臓疾患による突然死が多いのは午前七時から十時までだということです。朝方に激しい運動をするのは、結構、危険が伴うようです。
一方、水泳選手と陸上の短距離選手の自己ベスト記録が多い時間帯は、日暮れだそうです。もしかすると、太古の昔に人間が狩猟生活をしていたとき、日暮れ前に食べ物に困って必死になって走ったり、泳いだりしていたのかもしれません。
睡眠から覚めた午前中は、睡眠中の自動操縦装置から脳にスイッチが入って、脳のコントロール下に切り替わる時間帯です。コントロール装置にもウォーミングアップは必要です。それまで動いていなかった胃が、朝食時に急にたくさんの食べ物を受け入れたり、駅まで走っていくなど急激に心臓に負荷をかけたりするのは、本来好ましいこととは言えないようです。「寝起きが悪い」というのは、人間にとっては自然なことなのではないかと思います。
朝から元気いっぱいにフルスピードで走り出す人は、一見すると健康的に見えますが、リスクも伴うということを知っておいたほうがいいでしょう。
朝いちばんから激しいジョギングをするよりも、中国の方々が早朝に行っている太極拳のようなスローな動きの方が、心肺機能に影響が少ない運動だと思います。
「体が目覚めるまでは無理をし過ぎない」ことが大切です。
南淵明宏『心臓は語る』PHP新書2003年
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