緑は目にいい
「緑は目にいいから」とパソコンの文字を緑色にしている人がいる。モニターを見続けて目が悪くなるのを防ぐための配慮とか、緑色は目にいい作用をもたらすのだろうか?
「やすらぐ、疲労がとれるという心理的効果はありますよ」と言うのは、武蔵野美術大学造形学部で色彩心理学を専門とする、千々岩英彰教授だ。
緑色は「自然」をイメージする色だということ。そしてもう一つ、「弱い光でも明るく感じる」という、緑ならではの特徴によるという。
「赤などは、かなり強い光、つまり光量がないと赤く見えないんです。緑と同じくらいの明るさで赤を見ようとすると、相当強い光が必要となります」
目は、強い光を見ると負荷がかかる。だが緑は、弱い光で明るく見えるので、光の量が少なくてすむ。「明るく見えるのに目への負荷が少ない色」なのだ。
「周りが暗くなり『緑』と感じられなくなっても、明るさは感じられる色です。たとえば、夕暮れにトマト畑を見ると、実は黒に見えますが、葉は白っぽく見えますよ」
かつて、人類は自然の緑に囲まれて暮らしていた。そのため、緑色を敏感に感じるように進化したのでは、と千々岩先生。夕暮れでも明るく見える草木の緑は、昔の人にとっては明りの代わりだったのかもしれない。
都市伝説探偵団『AERA2004.12.20』
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