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2004.12.09

移り行く冬の風物詩

押絵羽子板は押絵の技法を用い、大勢の職人が各工程を担当する。いわば分業制のなかから生まれてくる。一枚の羽子板を作るのには、板を作る板屋、顔を描く面相師、着物の柄を揃える生地屋、板の裏絵を描く絵師、小物の簪や「藤娘」の藤のような造花を作る職人など、最低10人は必要になるそうだ。

 

 南川さんの主な仕事は、押絵の部品作りと綿入れの終わった人物の袖とか襟、手、顔などバラバラになっている状態の部品の組み上げ、さらに組み上げた押絵を真鍮のクギで板に打ち付けていく最後の板付け作業を行っている。
「板付けは胴と板の間に桐の棒で作った枕をはさんで、ちょっと反らせる感じで立体感を出してやる。枕のおかげで、平面だった手や小物が浮き上がって生き生きとして見えてくるんです。襟元の微妙な整え方ひとつによっても面相が違ってくる。女ものなら、色っぽさを引き立てるのも職人の腕だな」

ニッポンものづくり/年季と心意気がつむぎ出す板上の芸・押絵羽子板『国政ひろば2004・12』

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