裁判になった17匹のサル
シルバー・スプリングスのサルたちの物語―十年以上も裁判が続き、大物議員が十七匹のサルの運命に関心を寄せ、ほかのどんな事件よりもアメリカの動物愛護運動の発展に貢献した。
パチェコは実験室の状態をメモし、写真を撮り、記録しはじめた。夜間や週末も仕事をしたいと申し出ると、何の疑いも抱いていないタウプは喜んで実験室の鍵を渡してくれた。それでパチェコとは八一年の夏の終わりにニューカークを見張りにたてて、実験室に忍び込んだのだった。
二人とも玩具屋で買ったトランシーバーをもっていた。八月二十四日から九月四日までのあいだに、パチェコは五人の獣医師と霊鳥類学者をひそかに研究所に連れ込んだ。動物愛護団体のシンパである彼らは、PETAの二人組みに、動物と研究所の状態について証言する宣誓供述書を渡した。翌月、ニューカークとパチェコは宣誓供述書と写真を地元の警察に持ち込んだ。
メリーランド州モンゴメリー郡警察は、九月十一日に行動科学研究所の手入れを行い、十七匹のサルを押収した。その金曜日、タウプは研究所にいなかったが、警察の手入れを知らせるアシスタントからの電話で駆けつけたときには、起こったことが信じられなかった。彼は記者に語った。「驚き、がっかりし、衝撃を受けている。この実験では苦痛はまったくないんだ。わたしたちは手術で苦痛を取り除いた」
タウプの実験方法も、研究所の状態も、当時の一般的な基準から大きく外れていたわけではなかったが、九月二十八日、検察官はタウプを十七件の動物虐待のかどで起訴した。
ジェフリー・M・シュウォーツ『心が脳を変える』サンマーク出版2004年
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