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2004.10.01

免疫力の本質

ある時、テレビ局の依頼で、免疫力を活性化するにはどうしたらよいかという問い合わせがありました。そしてその良くなった状態を調べる方法はないかと聞かれましたので、次のような指導を行いました。

 まず免疫病患者さん(アトピー・喘息)の鼻孔を拡大し、口唇をテープで止めて閉鎖し、枕なしで、上向きに最低八時間以上睡眠をとらせ、冷たいものを絶対に飲まず、食事は両側で三十回噛ませ、1日三回、両側でガム療法を行うというものです。
 もう一つは、キノコ類を大量に食べるというものです。これを十日間、続けてみました。そして指導の前と後に、HLA(ヒト白血球抗原:組織免疫の抗原性がヒトでは白血球の膜の蛋白質にある)の活性を測定するのです。HLAの研究では、わが国で最も力があり世界的業績をあげておられる、東海大学医学部の猪子英俊先生のもとで、測定していただきました。
 その結果、三人のうち二人の活性が、三十%も上がっていました。キノコの方も、全員三十%も活性が上がっていました。
 これから考えても、HLAは、細胞のリモデリングの中心を為すもので、その活性は、体調に依存するということができます。細胞のリモデリングで旧(ふる)くなった細胞の消化力が、まさに免疫力の本質だということです。
 つまり、免疫系とは、「細胞レベルの消化・呼吸・代謝・同化・貯蓄・異化・排出のシステム」ということになり、この過程が障害されたものが「免疫病」ということになります。
 これで、ガンを含めたあらゆる病気が、究極では「免疫病」ということになるのです。外傷も、ほとんど判断ミスで起きます。判断ミスの原因は、疲労ですが、疲労も免疫病の一つです。
 ガンは、一兆個のリモデリングで生ずる、突然変異で発生するものです。百万個の分裂で、一回の突然変異を生じますから、一晩でなんと、百万個の体細胞が突然変異しています。このうち一~十個が、良性腫瘍やガンになりますが、骨休めが十分なら、睡眠の間にピチピチした白血球が、寄ってたかって消化してくれます。この時、元気な白血球の膜にあるHLAの本当の仕事が、ガンや良性腫瘍を見つけることなのです。

西原克成『免疫病は怖くない』角川書店1999年

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