「胸が痛い」は重要なサイン!
心臓病が疑われるときには、激しい胸の痛みに襲われます。痛みのおもな部分は、全胸部から喉にいたるまでの箇所です。
数分で収まる発作なら、狭心症が疑われます。狭心症は長くても十五分以上は痛みが続きません。狭心症の痛みの特徴は、不快感に近い痛みで、締めつけられるような圧迫感もあるようです。
激しい痛みが三十分以上続く場合は、心筋梗塞の疑いがあります。心筋梗塞の場合にも、強い圧迫感を訴える患者さんが多いようです。上半身全体に痛みを伴うこともあります。
一方、心臓の弁に異常がある場合にも、胸が締めつけられるような圧迫感を感じます。また、胸から背中にかけて激しい痛みがある場合には、急性大動脈解離の疑いもあります。狭心症や心筋梗塞のような圧迫感と違い、引き裂かれるような痛みです。
いずれにしても、胸に激しい痛みを感じた場合は、すぐに病院に行き、心電図をとってもらうなどの検査をすべきです。
ただし、医者はみな同じレベル、つまり能力があるとはかぎりません。まともな医者にかかる患者側の判断能力も明暗を分けます。
胸の痛みがすべて心臓からきているとはかぎりません。胆石、筋肉痛、自然気胸、胸膜炎、心因性の胃炎、逆流性食道炎などや肺の痛みからくるものなどがあります。また、心臓自体に異常はなくても、心臓の近くに痛みを感じることがあり、原因不明で医者が「お手上げ」だというときに、仕方なく「心臓神経症」などと適当に病名をつけてごまかす(?)こともままあります。このような場合、狭心症や心筋梗塞のように持続する激痛とは違って、場所がはっきりしていて、チクチクするような痛みを訴える人が多いようです。
南淵明宏『心臓は語る』PHP新書2003年
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