首が据わった
赤ちゃんは、大体三カ月くらいで首が据わるといわれていますけれども、焦点を合わす練習をしていると、思いのほか早く首が据わることにつながると気がつきました。
三カ月くらいで首が据わるというのが、ひとつの目安になっていて、それは赤ちゃんの発達にとって大事な要素だといわれています。ほとんどの人が、三カ月くらいたつと自然に首が据わるものだと思っているようです。しかしそうではなくて、三カ月とういうときが赤ちゃんの首を据わらせるのではなくて、赤ちゃん自身が、周囲に対して関心をもつようになり、「あれは何? これは何? こちらから声がする?」というような関心をもって意識してあたりを眺めまわし、自発的な意識が芽生えて、目が動くだけではなくて、耳をそばだてたりして、「??」という心が働いて、目の焦点や意識をそこに合わせようとする積み重ねの結果、首が据わるのだと気がついたのです。(中略)
しっかりあたりを見渡そうとする自発性のある視線の赤ちゃんは、首の据わりが自然と早まります。三カ月以前の首が据わらない時期でも、しゃきっとした印象があるのです。時間がたって首が据わるのではなくて、赤ちゃんのものを見ようとする意識が首の据わりを早くするようです。見ようとする意志が首をもたげようとする行動となり、首が据わる結果になると思われます。これは首を硬くして首が据わった状態とは似て非なる現象です。大人にはその違いがはっきり見てとれるような赤ちゃんへの観察力をもってもらいたいものです。
姫川裕里『子育ての免疫学』河出書房新書2004年
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