« 検査の心得 | トップページ | 教育の第一は品性を建つるにあり »

2004.09.03

身体を痛めやすい金属ヘッドのドライバー

80%は失敗のゲームだといっていいんだが、それとは別に最近、感じるのはいわゆるメタルヘッドのドライバーが体に負担を掛けていることだ。

 硬いボール(ツーピース)を金属の硬いヘッドで叩くので、頚椎をやられやすいんだね。頚椎は背骨から腰椎までつながっているから、ここがやられると知らない間に腰痛を引きおこす。特に最近は頭から腰までの線(軸)を動かさずに、体でスウィングする選手が多くなったため、そうなりやすい。
 シンを外した時なんか、そのひずみというか、不快な手応えのショックが頚椎に伝わる。初めのうちは首が凝るとか、背中が張るといいながらでも何とかやりつづける。練習も含めて、ボールを打つ数は半端じゃない。そのうち腰をやられるわけよ。
 インパクトの「手応え」が、手じゃなく、腰にピリピリくるようになる。痛いから知らず知らず庇う。庇ってるうちに自分本来のスウィングが出来なくなっていく。
 糸巻きのボールを木(パーシモン)で打っていた頃にはなかった症状じゃないかな。軟らかいボールを軟らかいヘッドで打った時は手応えそのものもソフトだった。インパクトの衝撃でボールがつぶれる感触さえ、手に伝わったものだよ。ところが、硬いものを硬いもので打つと、石ころを鉄の棒で打つようなものだから、カツン!とくる。
 球離れが早いんだ。だからちょっとでもシンを外すと手に伝わるショックが強くなり、それが頚椎、背骨に伝わり、最後に腰椎まで及ぶ。
 最近のように「飛ぶボール」や「飛ぶクラブ」が、ひっきりなしに出てくると、それに乗り遅れまいとして、新兵器を使いたくなる。使うからには使いこなさなければならないから、練習量も増える。そんなわけで、首や背中を痛めたり、腰痛で悩んでいる選手が増えてきたんじゃないかな。(中略)
 今いったように金属ヘッドの弊害に気づいていたから体を痛めないような心掛けはしている。
 毎日、柔軟体操やストレッチをしたり、ヒマさえあればジョギングしたり、愛犬と駆けっこしたり。そうやって基礎体力が落ちないようにしているのはもちろんだけど、コースでプレーしている時も歩きながら、いろんなことをやって体を動かしているね。
 肩を上下に上げ下げしたり、ぐるぐる回して、肩胛骨の周りを柔軟にさせる。首を右や左、前や後ろに折り曲げて、首回りの筋肉をほぐす。手首をグリグリ回したり、ブルブラ振って、リストを柔らかくする。時には立ち止って、背骨の屈伸運動をする。片足で立って、もう片方の膝や足首を一直線に伸ばす。
 歩き方にしても、ヘソの下の下腹を凹ませ、腰もシャンとさせ、背中を伸ばして歩く。腹が出っ張たらスウィングの邪魔をするからね。試しにやってみなさいよ。一ヵ月もつづければ、ベルトの穴ひとつ分ぐらい、すぐに凹むから。

青木功/おれのゴルフ『週刊新潮2004.9.9』

|

« 検査の心得 | トップページ | 教育の第一は品性を建つるにあり »

スポーツ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/26560/1340267

この記事へのトラックバック一覧です: 身体を痛めやすい金属ヘッドのドライバー:

« 検査の心得 | トップページ | 教育の第一は品性を建つるにあり »