脂肪肝とシジミ
アルコール性の肝臓障害では、原因がアルコールにあるのだから、禁酒が最大の治療になる。そこで、鵜沼医師はアルコール性肝硬変の人、85人を対象に、「禁酒群」と「飲酒継続群」に分けて追跡調査を行った。結果を紹介しよう。
飲酒継続群の生存率は、2年後は67%だが、4年後は10%まで下がり、6年後、生存者は一人もいなかった。対して禁酒群では、2年後の生存率は84%で、4年後は64%と大きな違いを見せ、14年後でも14%の人が生存していた。この例からも、アルコールが原因の肝臓障害は、まずアルコールを断つことが重要であるとわかる。
しかし、できれば障害を持つことなく、賢く楽しくアルコールとはつきあいたいもの。そこで、お酒の上手な飲み方を泉医師に聞いてみた。
「まず休肝日を設けること。週に2回はお酒をいっさい飲まない日を持ってください。それも連続した2日間ではなく、たとえば水曜と土曜といったように、間を空けて飲まない日を持つこと。1日に飲む量は、日本酒なら2合以下、ビールで大瓶2本まで、ワインならグラス2杯までです。チャンポンはあまりすすめられません。いろいろな種類のお酒を飲むこと自体が悪いのではなく、チャンポンすると、どれくらい飲んだのかわからなくなって、往々にして飲みすぎてしまうからです。
おつまみは、基本的には脂肪が少なく、たんぱく質を多く含んだものがいいでしょう。お酒は最終的に脂に変わりますから、そこにさらに脂肪の多いものを食べると、ますます脂肪肝になりやすくなります。また、たんぱく質をとらずにお酒を飲むと、アルコールの毒性が出やすいことが実験で証明されています。具体的には、豆腐などの大豆製品、白身の魚や鶏肉のささみなどがおすすめです。それから、アルコールが脂に変わっていく際に、非常に多くのビタミンを消費します。ですから、ビタミンの豊富な野菜類もおすすめです」(中略)
食事のことでは、最近、学会でも注目されている話がある。「肝臓にはシジミがよい」と聞いたことのある人は多いだろうが、最近はまったく反対のことが言われているのだ。つまり「シジミは肝臓に悪い」というのだ。
「シジミには鉄が多く含まれています。肝臓の悪い人の中には、体内に鉄分が多い人もいる。こうした人が、肝臓にはシジミがいいからと、シジミをたくさん食べるのは危険。肝臓にたまった鉄が肝炎をさらに悪化させることがあるからです」(鵜沼医師)
40歳からの肝臓再生術『週刊朝日2004.8.13』
| 固定リンク
「肝臓」カテゴリの記事
- 肝臓ガンとタンパク質(2010.10.02)
- 体質の違いを遺伝子から見ると(2008.11.19)
- 日本人の基準飲酒量(2008.03.04)
- 交通事情(2007.03.30)
- 毛穴から血が噴出(2007.01.03)













コメント