Education is a weapon
インドには蓮の花がたくさんある。蓮は夜に花がつぼみ、朝また開く花だ。ある日、蓮の花の蜜を吸おうと一匹の虫がやってきて、夢中で吸っていると、いつの間にか夜が来て、花がつぼみ、中にとじこめられてしまった。しかし、虫は、また明日の朝、花が開いたときに出られるからいいや、と、安心して眠っていたが、夜中に象が来て、その蓮を食べてしまったとさ。
この話は、"明日はこうすればいい、こうなるだろう、と思っていたことが実際にできないことが、人生にはおこりうる"という教訓で、インドの学校では、その日、今日できることをやっていくことを教えているのだそうです。これは、インド社会の中で生きるためにも肝に銘じていなければならないことなのだそうです。
私はこのキャンプを通して、さまざまな人、ものに出会い、インドの生の実態を目の当たりにしてきました。そのなかで、インドのまだまだ抱える問題に対して、いったい日本の私たちに何ができるのか、常に考えていました。
ダリット出身の人は、いったん村の外に出てしまうと、お前はダリットだったのだからこの仕事をやれ、といわれてしまい、職業を自分の意思で選べない状況がまだまだあるのは現実です。しかし、実際、現在の政府の15%がダリット出身なのです。問題なのは、ダリットの人々の多くは、この事実さえも知らないこと。そのため、社会進出していくチャンスがない。だから、昔の身分にとらわれることなく仕事を自分自身で選ぶ力や知、能力を培う「教育」が一番大切なのだ、とトーマスさんは言っています。
ダリット:カースト制の一番下の階級にも入らない貧しい人々
フェリス女学院文学部日本文学科/Kerala work campを終えて『SEEDS-INDIAワークキャンプ報告』2004年
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