ダブル・プロダクト
心臓とうまくつきあうためには、「自分を知る」ことが必要です。自分を知るいちばん簡単な方法は、脈拍を測ることです。
平常時の脈拍が九〇くらいある人は、心臓に負担がかかっていると考えられます。平常時は、六〇~八〇くらいの脈拍がふつうです。どんなに多くても、平常時なら九〇以下が人間の適性な脈拍だと思います。
運動時にも脈拍を測っておくと、自分の心臓の状況についてもよくわかります。少し運動をすると、脈拍がすぐに一一〇を超えて、一二〇、一三〇になったという人は、その運動が心肺機能に対してあまりにも過大なことを表しています。一三〇の人は、明らかに心臓がその運動に耐える余裕がないことを示しています。あるいは、心臓に何らかの異常がある場合も考えられます。すぐにその運動をやめたほうがよいと思います。
もう一つ重要な数値は、「ダブル・プロダクト」です。これは、「最高血圧×脈拍」で計算するできます。この数値によって、自分の心臓にどのくらい負担をかけているのかがわかります。これは心臓が行っている仕事を物理量で表したものでもあります。
私の場合、ふだんの最高血圧(心臓の収縮期の血圧、血圧の高いほうの数値)が一二〇mmHgで、脈拍が一分間に七〇くらいですから、ダブル・プロダクトは、一二〇×七〇=八四〇〇になります。五分程度走ると、最高血圧が一六〇×一〇〇=一六〇〇〇です。五分走ると、心臓の仕事量が二倍、つまり安静時の二倍の負担が心臓にかかっていることがわかります。
狭心症などの症状のある人は、ふだんからダブル・プロダクトの数値が一五〇〇〇を超えないようにすることが大切です。高血圧の人だと、すぐに一五〇〇〇を超えてしまいますから、十分に注意する必要があります。
南淵明宏『心臓は語る』PHP新書2003年
| 固定リンク
「心臓」カテゴリの記事
- イヌで成功(2011.10.10)
- 寝起きが悪いのも自然(2011.02.01)
- 睡眠中に出現する二つの脈(2011.01.31)
- 落下感(2011.01.16)
- 心臓震盪(2011.01.11)













コメント