エリクソン曰く 人間の脅威はオシリからやってくる
母親が子どもを抱きたくない、授乳したくないという動機の中には、もっと深刻な永続的にある期間続く動機があります。
排泄の世話というのも同じことです。排泄の世話が汚いということは、親が子どもに本当は愛情をもっていないことから発するだろう。また汚いとおもっている母親が汚いとおもいながら子どもの排泄の世話をして、それがまた続いて時々深刻な理由をもってくる。つまりほんとうは、子どもはすきじゃない。そういう永続的な理由といいましょうか、深刻な理由でそうだったら、これは大変な影響をおよぼすだろうとおもいます。
エリクソンは人間の脅威、つまり驚きとかおっかないことというのはオシリからやってくるんだといっています。背後のほうからくるということは、とても早く覚えるんだといっています。そういう意味合いからいっても、排泄の世話をいつでも汚いとかおもわわれた子どもは、それが永続的な、しかも根拠のある深刻な理由からさうだとしたら大きな影響を生涯にわたっておよぼすだろうことは間違いないとおもわれます。
吉本隆明『心とは何か』弓立社2001年
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