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2004.05.10

恐怖の7番バッター

「王は努力家で、プロ入り後に一本足打法を作り上げ、何がなんでも引っ張ってライトにホームランを打つ打者に成長した。それに比べると、慎之助は筋肉が柔らかいからレフト方向にも打てますよ」(中央大学野球部時代の恩師宮井勝成総監督)

 「阿部は右足が強いから、体重を右足に移動してもしっかり踏ん張れて、バットを押し出せるのです。外角のボールを打ち返す飛距離が伸びてホームランになるのも不思議ではありません。前にバケツで水撒きをするとき、より遠くに撒こうとして踏み出した足に体重を乗せていくのと同じ原理です。あるいは漁師が遠くに投網をするとき、体重を前方に乗せていくのとも同じです。強靭な右足の踏ん張りにより、ボールを遠くに飛ばせるのです」(野球評論家・小早川毅彦氏)
 左打者である阿部の軸足は左足だが、軸を右足に移しながらスイングする。それでも軸がまったくブレないのだ。軸がブレないスイングを可能にしているのは、右足の強靭さである。通常、左打ちの選手は、軸足の左足のほうが自然と鍛えられていく。走り髙跳びや走り幅跳びをする際、左足で踏切る選手がほとんどだという。ところが、阿部は必ず右足で踏切る珍しいタイプ。右足が強いからこそ、体が右足で踏切ろうとするのだ。軸を右足に移してもフォームが崩れないため、外角のボールに体が泳がない。体が泳がないから、レフト方向に強い打球が飛ぶのだ。
"ホームラン王"阿部に黄金の右足あり『週刊現代2004.5.22』

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