女性を眺める幸福
とにかくいちど釣針にくいついたら、どうにも釣りあげてもらわなければ気が済まない外道のサメのように、ぼくは情熱をかたむけ、彼女をデイトに誘い出そうとした。
韓国の女性は、トータルにいえば、美しい。まず肌の色の白さが眼につく。それからこれは他の国の女性には決してない魅力だが、伏目の美しさは特筆に値する。そこはかとない哀愁を感じさせる、というのは大げさでもなんでもなく、真実であるといっておく。女性を眺める幸福(あるいは眺めるだけの幸福)というものが存在したのだという発見を、ぼくはかの地でして、リビングストーンと再会したスタンレイのように狂喜したのである。
関川夏央『ソウルの練習問題』新潮文庫P34-35
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