クレアチンリン酸プール
クレアチンリン酸プールは激しい筋肉の運動に対し、どのくらいの時間ATPを供給できるのだろうか。ヒトの場合、このクレアチンリン酸プールが最も発達しているのはトレーニングを積んだ100m走者(スプリンター)である。彼らは100mの距離を呼吸することなく、クレアチンリン酸プールを使って文字通り「一気に」駆け抜けるという。
野生動物の生死を分けるのもこのクレアチンリン酸プールである。草食獣は一般に肉食獣に比べて全力疾走を長時間続けられる。これは草食獣のずん胴で四肢が細い体型が疾走の際のエネルギー消費率を低く(燃費を良く)しているからである。
これに対しライオンなどの肉食獣は疾走の際に体を波打たせるので、太い四肢と相まってエネルギー消費率が高く(燃費が悪く)、短時間でクレアチンリン酸プールを使い果たしてばててしまう。したがってライオンが単独で草食獣を追ってもまず逃げ切られてしまう。ライオンが多数で狩りをするのはこのためである。
エビなどの甲殻類の筋肉にはクレアチンリン酸プールのかわりにアルギニンリン酸プールがあり、天敵に襲われたときの逃避運動に用いられる。エビはこのとき脚を動かして逃げるのではなく、胴体の急激な屈伸による反応で後ろ向きに水中を突進して逃げるのである。
杉晴夫『筋肉はふしぎ』講談社ブルーバック2003年
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コメント
クレアチンリン酸が体内に十分貯蓄してあれば、天敵が襲っていたときに、とっさの時に、一目散に逃げ切れるんですね!
野生動物の世界でも、クレアチンは必要な栄養素なんですねぇ。
人間の場合、カモシカのように細身とは限らないので、筋肉量が少なく、体脂肪でいっぱいだったら、とっさの時に痛い目にあってしまうんでしょうかね。
いずれにしても、クレアチンを十分に補給して、適度な運動で筋力を鍛えるのは懸命なチョイスのようですね!
投稿: アズノンちゃん | 2009年10月20日 (火) 10時24分